Search

英総選挙 労働党が大勝で政権交代 スターマー党首が首相に就任 | NHK - nhk.or.jp

イギリスの政治や外交に詳しい慶應義塾大学の細谷雄一教授はイギリス総選挙の結果について「14年の保守党政権の間に国民の不満がうっ屈するなか、労働党スターマー党首の中道戦略が国民の安心感につながった」と説明しました。

与党・保守党が大敗した背景として、細谷教授は、▼ジョンソン元首相が新型コロナ対策の規制が続く中首相官邸で開かれたパーティーに参加していた問題に加え、▼保守党の候補者などが今回の選挙の時期をめぐり賭けを行っていたことが決定打になったと指摘しました。

そして、▼右派政党「リフォームUK」がイギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱などを経て右傾化した保守党の支持層の受け皿になったと分析しています。

新たに誕生するスターマー政権について、細谷教授は、物価高やインフレ、またエネルギー価格の高騰などの課題を挙げ、「イギリスが抱えているさまざまな問題が即座に解消されるわけではなく新政権が成立したあともスターマー氏に対し厳しい国民の視線が向けられることになる」と述べました。

対外政策で最も難しいのはアメリカとの関係だとしたうえで「前のトランプ政権は保守党政権だったので比較的良好な関係が維持できた。もし、トランプ政権が再び誕生すると労働党とは、イデオロギー的に大きくかい離した政策になる。

そうなった時に中東政策をめぐって両国の間でさまざまな摩擦が生じてくる可能性がある」としています。

また、日本との関係について、細谷教授は労働党は伝統的にヨーロッパ大陸との関係をより重視する傾向があるとしたうえで、「『影の外相』のラミー氏は日本を依然として重視すると約束している。労働党は中道派の現実主義路線の議員が中心となっているので、インド太平洋や、日本への関心が低下することになっても、政策を大幅に修正することはないだろう」としています。

また、ウクライナ支援について、イギリスが世界をリードする従来の姿勢は変わらないとみています。そのうえで細谷教授は、「世界中で二極化が進み、極右・極左が台頭し、さらには中道が大幅に後退して民主主義の危機が論じられる中、イギリスでは中道左派である労働党が過半数を大幅に超える議席を確保し、安定的な政権運営が可能になった。民主主義の強じんさを示した結果と言える。イギリス政治の安定性や国際社会での影響力にもつながっていくと思う」と指摘しました。

Adblock test (Why?)



Bagikan Berita Ini

0 Response to "英総選挙 労働党が大勝で政権交代 スターマー党首が首相に就任 | NHK - nhk.or.jp"

Post a Comment

Powered by Blogger.