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安倍首相が持病悪化を理由に退陣表明…後継に岸田氏と石破氏が意欲、菅氏推す声も - 読売新聞

 安倍晋三首相(65)は28日午後5時から首相官邸で記者会見し、持病の潰瘍性大腸炎の悪化を理由に辞任する意向を明らかにした。体調に不安を抱えたままでは、安定した政権運営は困難だと判断した。党内では菅官房長官を推す声があり、岸田政調会長や石破茂・元幹事長も意欲を示している。

 首相は記者会見で、8月上旬に潰瘍性大腸炎の症状が再発したとして、「国民の負託に自信をもって応えられる状態でなくなった以上、首相の地位にあり続けるべきでない」と説明した。「病気と治療を抱え、体力が万全でない中、大切な政治判断を誤ることがあってはならない」とも述べた。

 首相は7月中旬から体調に異変が生じたという。第1次内閣の2007年9月に退陣したのも潰瘍性大腸炎の悪化が原因だった。

 任期途中の辞任となることには「様々な政策が実現途上にある中、コロナ禍の中、職を辞することについて国民の皆様に心よりおわび申し上げる」と陳謝した。

 会見に先立ち、首相官邸で麻生副総理兼財務相と約35分会談したほか、自民党の二階幹事長、公明党の山口代表と相次いで会談し、辞意を伝えた。

 首相は臨時代理を置かず、後継選出まで執務にあたる考えだ。自民党総裁任期は来年9月まで。

 党は後継総裁について、党大会に代わる両院議員総会で選ぶ方向だ。具体的な選出方法は二階幹事長に一任した。9月1日の党総務会で正式決定する。二階氏は記者団に「時間の問題もある。できるだけ早く」と述べ、後継選出を急ぐ考えを示した。

 党内からは菅氏の待望論が出ている。石破氏は28日、総裁選出馬について「20人の推薦があればやらねばならない。そう遅くない時期に判断したい」と意欲を示した。岸田氏も「引き続き、次の時代を担うべく努力していく。この気持ちは変わらない」と述べた。首相は後継について「辞めていく私が注文するべきではない。名前の出ている方々はそれぞれ有望だ」と語った。

 首相は12年9月の総裁選で総裁に返り咲くと、12月の衆院選で民主党に大勝し、第2次内閣を発足させた。経済政策「アベノミクス」を推進し、消費税率の10%への引き上げを実現した。集団的自衛権の限定行使を認める安全保障法制を整備し、安全保障にかかわる機密情報を漏らした公務員らへの罰則を強化する特定秘密保護法を成立させた。

 昨年11月には第1次内閣と合わせ、戦前の桂太郎元首相(2886日)を抜いて憲政史上最長の在職期間を達成し、今年8月24日に連続在職記録も最長を更新した。世界的なコロナ禍で、先進国の首脳が退陣するのは初めてとなる。

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