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CO中毒「数秒で意識失う恐れ」…京アニ放火で治療の上田教授「避難は難しかったのでは」 - 読売新聞オンライン

 大阪市北区の雑居ビルで起きた放火殺人事件で、一酸化炭素(CO)中毒とみられる多数の犠牲者が出たことについて、鳥取大病院救命救急センターの上田敬博教授(救急災害学)が読売新聞の取材に応じた。雑居ビルの小さな部屋は火事になるとCOが発生しやすいといい、「逃げようとしても数秒で意識を失う恐れがある」と指摘した。

 上田教授は前任地の近畿大病院で、2019年に起きた京都アニメーション放火殺人事件の容疑者(現・被告)の主治医を務めた。同事件でもCO中毒で意識を失ったとみられる被害者が多数に上ったという。

 空気中にCOはほとんどないが、換気が不十分で、扉や窓を閉め切った室内で火災が起きると不完全燃焼で発生する。血液中で酸素を運ぶヘモグロビンに、酸素より結合しやすいため、吸い込むと酸素が体内の細胞に行き渡らなくなって意識障害などが起きる。

 COは無色無臭で、「頭痛がして『おかしい』と思っているうちに意識を失い、倒れても吸い続けて悪化してしまう。逃げ場を探している間に意識がなくなることも多い」と強調する。

 CO濃度が1・3%の空気なら1分間吸うだけで致死量に達するとし、「窓を閉め切ったビルの火災では、その濃度になり得る。濃度が高いほど心肺停止になりやすく、15分を超えると治療しても助からないと言われている」と説明する。

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