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【随時更新】プーチン大統領 キム総書記 首脳会談 | NHK - nhk.or.jp

Q.共同記者発表での発言、どこに注目?

A.プーチン大統領から踏み込んだ発言があって驚きました。それは、両首脳が署名した包括的戦略パートナッシップ条約について「どちらかの国が攻撃を受けた際にもう一方の国が支援することを規定している」と述べ、第三国からの攻撃があった場合には、相互に軍事支援を行うことが盛り込まれていることを明らかにしたのです。

さらに「ロシアはきょう署名された文書に従い、北朝鮮との軍事技術協力を排除しない」と述べ、北朝鮮との間で軍事面での関係強化を進める考えを示しました。キム総書記も、「同盟関係という新たなレベルに達した。軍事分野を含めて協力を拡大していく」と明言しました。

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアが北朝鮮から短距離弾道ミサイルや砲弾などの供与を受け、その見返りに北朝鮮が軍事技術などの支援をロシアから受けているとされる中で、ロ朝両国が軍事分野での協力拡大を本格的に「可視化」した形です。

Q.ロ朝首脳が今回署名した条約はどういう内容と考えられますか?

A.包括的戦略パートナーシップ条約という名称で、詳細は明らかにされていませんが、文字どおり、経済や安全保障など幅広い分野の協力が盛り込まれ、軍事的な連携協力の強化も含まれているとみられます。

北朝鮮としては、1961年に旧ソビエトとの間で結ばれ、有事に一方が外国から攻撃を受けた場合にもう一方が軍事支援を行う自動介入条項も明記されていたものの、ソビエト崩壊後の1996年に効力が失われた「友好協力相互援助条約」に代わる条約の再整備を行いたいところでした。

ウクライナへの軍事侵攻が終わったあともロシアによる安全保障上のコミットメントをつなぎ止められるよう「制度化」を図っておきたい思惑がありそうです。

Q.今回の首脳会談は、日本を含めた周辺地域の安全保障環境にどんな影響与える?

A.朝鮮半島や台湾海峡の情勢も踏まえると、ロ朝両国の「軍事同盟の復活」とも映る連携強化の動きは、日本の安全保障上、大きな影響を与える可能性があります。北朝鮮は、中ロ朝3か国と日米韓3か国の陣営対立を「新冷戦」と呼び、その構図が深まっていると強調しています。

そうした中、「対米共闘」で利害が一致するロシアと北朝鮮が「対抗軸」をつくれば、日本にとっても脅威が増すことになります。

今回の条約のもと、国連安全保障理事会の制裁決議に違反する武器取り引きやエネルギー支援などが横行するおそれがある上、日米韓3か国との陣営対立をあおる北朝鮮がより大胆に軍事挑発を繰り返す可能性があります。

日米韓3か国にとっては結束を強化するだけでなく、北朝鮮との軍事協力に慎重で、前のめりのロシアとは一線を画し、朝鮮半島情勢の緊張悪化を望まない中国を、どれだけ引き寄せることができるかが課題となるでしょう。

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