東京都国立市のアパート9階から妻を投げ落として殺害したとして、警視庁捜査1課は28日、同市青柳2、会社員、高張潤容疑者（44）を殺人容疑で逮捕した。同課は首を絞めて気絶させた後、自殺を装って転落死させたとみている。
逮捕容疑は2020年11月29日夕～同30日朝、都営アパート9階の当時の自宅で無職の妻麻夏（あさか）さん（当時41歳）の首を絞めたうえ、ベランダから投げ落として殺害したとしている。容疑を否認しているという。
捜査関係者によると、高張容疑者は同日午前6時20分ごろ、「妻が倒れている」と110番した。警視庁に対して「夜に夫婦げんかをした後、外出したと思っていた。長女（1）の育児で悩んでいたので、飛び降りたのだと思う」と話していた。
麻夏さんの死因は高所からの転落による内臓損傷だったが、司法解剖では窒息した際に見られる目の出血が確認された。ベランダの柵を乗り越えようとした痕跡もなく、捜査1課は無理やり落とされた可能性があるとみて捜査していた。
アパートの住人によると、麻夏さんの母親は事件後、「娘は離婚するかどうか夫婦でもめていたが、自殺するはずがない」と疑念を募らせていたという。【最上和喜、鈴木拓也、土江洋範】
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