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12人「利益誘導の会話なかった」…首相長男と会食、総務省が職員調査 - 読売新聞

 放送関連会社に勤める菅首相の長男らから総務省幹部4人が接待を受けていた問題で、総務省は22日、計12人の職員が国家公務員倫理法に基づく倫理規程に違反する疑いがある会食を行っていたとする調査結果をまとめた。会食数は延べ38件で、土産などを含む総額は約53万4000円に上る。このうち11人について、24日にも処分する方針だ。

 首相の長男は放送関連会社「東北新社」に勤務し、その子会社は、総務省が許認可権を持つ衛星放送を手がけている。倫理規程は、利害関係者からの接待や金品の贈与を禁じており、総務省が調査していた。

 調査結果によると、これまで明らかになっている谷脇康彦総務審議官、吉田真人総務審議官、秋本芳徳・前情報流通行政局長、湯本博信・前官房審議官の4人のほか、新たに8人の総務省職員が2016年以降、延べ38件の会食を行っていた。一部がタクシーチケットや土産も受け取っていた。

 会食回数の最多は秋本氏の7件で、金額は谷脇氏が18年からの計4回、総額約11万8000円で最も多かった。

 総務省の調査に対し、12人は「利益誘導の会話はなかった」と説明しているという。総務省はこのうち、2次会参加などにとどまった1人を除く11人について、人事院の国家公務員倫理審査会の承認を得たうえで、懲戒処分などとする考えだ。

 また、総務省は、山田真貴子内閣広報官も総務審議官を務めていた19年11月に首相の長男らと会食し、1人当たり約7万4000円の飲食の接待を受けていたことを明らかにした。山田氏は総務省を退職し、現在、特別職国家公務員だ。総務省は会食当時、倫理規程に違反していた可能性が高いとしているが、倫理法は一般職国家公務員を対象とするため、山田氏は処分対象にならないとしている。

 菅首相は22日の衆院予算委員会で「私の長男が関係した結果、公務員が国家公務員倫理法違反をすることになった。大変申し訳なく、おわびを申し上げたい」と陳謝した。ただ、「長男と会社の話は一切していなかった。報告も受けていない」と強調した。

総務省の調査結果のポイント

▽東北新社を巡る会食に総務省幹部ら12人が参加。このうち国家公務員倫理規程違反と判断した11人を24日にも処分する方針

▽会食回数は延べ38件。土産などを含む総額は約53万4000円。最高額は谷脇康彦総務審議官の計4回、総額約11万8000円

▽山田真貴子内閣広報官も総務審議官時代に菅首相の長男らと会食

◆国家公務員倫理規程=旧大蔵省の接待汚職などをきっかけに2000年4月に施行された国家公務員倫理法に基づき、公務員と「利害関係者」らとの付き合い方を定めた。利害関係者による接待、ゴルフ、旅行や香典、餞別(せんべつ)を含む金銭・物品の贈与などを原則、禁止している。違反した場合、懲戒処分の対象となる。

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