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宮城の記録的大雨、住宅被害660戸 2河川計3カ所で決壊 - 河北新報オンライン

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冠水した転作向けの大豆畑。水に漬かった水田も多く、農家に不安が広がっている=17日午前11時25分ごろ、大崎市古川矢目

 宮城県を中心にした15日夜からの記録的な大雨で、県は17日、県管理の2河川計3カ所で決壊が起きたと発表した。一部損壊や床上浸水といった住宅被害が松島町や加美町など計660戸で確認されるなど、被害が広がりつつある。

水田など浸水、避難続く

 県の17日正午現在のまとめでは、決壊したのは、大崎市古川矢目地区の名蓋(なぶた)川左右両岸の10~30メートル、涌谷町名鰭(なびれ)地区の出来川右岸50メートル。名蓋川右岸は18日未明に応急復旧工事が完了する見通し。名蓋川の決壊現場を視察した村井嘉浩知事は「大きな責任を感じている」と述べた。

 住宅被害は9市町で発生し、一部損壊2戸、床上浸水296戸、床下浸水362戸。被害の大きかった松島町は床上浸水、床下浸水ともに250戸に上り、加美町は一部損壊1戸、床上浸水24戸、床下浸水57戸だった。

 県内で確認されたけが人2人のうち、床上浸水した自宅で滑って転倒した松島町の70代女性が左脚の大腿骨(だいたいこつ)骨折の重傷と判明した。

 農業関連では、石巻市や大崎市で水田や大豆畑など計862ヘクタールの浸水を確認。揚水機の冠水と水没が計7カ所、ため池の堤防決壊とのり面崩落が各1カ所あった。教育施設でも被害が判明し、公立学校計22校でのり面崩落などが発生した。

 16市町村の約23万世帯に出されていた避難指示などは、大崎市の一部で「緊急安全確保」が継続し、美里町の一部で避難指示が続いた。17日正午現在で337人が避難所に身を寄せている。

 南三陸町志津川地区の国道398号など国道や県道の26路線、34カ所で交通規制が継続。

 鉄道関係では、線路の盛り土が流されるなどし、JR東北線陸前山王-小牛田間、仙石線東塩釜-石巻間、陸羽東線古川-鳴子温泉間と仙石東北ラインの全線で終日運休が続いた。18日も同じ路線、区間で終日運転を見合わせる。

 6市町村で発生した断水は気仙沼市などで続き、応急給水を行いながら通水作業を進めている。

 仙台管区気象台によると、17日の宮城県は大気の状態が不安定で地域によって雷を伴う大雨が降ったが、18日は曇りや晴れで、午後は雨の降る地域もある見込み。

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