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日本画の大家、平山郁夫や東山魁夷(かいい)らの絵画を基にした版画の偽作が見つかった事件で、警視庁が、近く著作権法違反容疑で、偽作を流通させるなどした大阪府の画商と、実際に偽作を制作した奈良県の工房経営者の男2人を立件する方針を固めた。捜査関係者への取材で26日、分かった。
関係者らによると、偽作が確認されているのは、平山郁夫の「流沙朝陽(りゅうさちょうよう)」や東山魁夷の「草青(くさあお)む」、片岡球子の「桜咲く富士」などの作品。大阪・梅田で画廊を営んでいた男が、奈良県の工房に作らせて販売していたとみられている。
「日本現代版画商協同組合」(日版商)の複数の組合員が昨春、同じ版画が多く流通していることなどに気づいて調査。サインや色合いに不自然な点が見つかった。
画商は偽作への一部関与を認め、日版商は除名処分にするとともに、警視庁に相談。警視庁が昨年12月中旬に関係先の捜索に踏み切り、偽作とみられる約80枚の版画を押収して調べを進めていた。
画商らは明確な制作の記録などをつけていなかったとみられ、制作時期などの特定は難航したが、警視庁は関係者らからの聞き取りなども実施。その結果、押収したうちの複数枚について、この画商や工房の経営者がかかわっている疑いが裏付けられたという。
一方、日版商も調査委員会を立ち上げ、画商らが持ち込んだ版画を鑑定。今年5月までに鑑定を終えた計201枚のうち約6割に当たる120枚で偽作と結論づけた。
工房の経営者は、これまでの産経新聞の取材に、画商から「絶対に迷惑はかけない」と言われ、約10年近く前から依頼を受け版画の制作を行ったと証言。平山郁夫や東山魁夷らの少なくとも40作品で計約800枚を制作したと明かしていた。「(流通させるとは思わず)ほかの用途で使うと想像していた」などとも話していた。
警視庁は、画商と工房経営者について著作権法違反容疑での立件に踏み切り、詳しい制作の経緯などを追及する方針。
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