EU首脳会議、ベラルーシに制裁決定資産凍結など（写真=ロイター） - 日本経済新聞

【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合（EU）は24日の首脳会議で、ベラルーシに制裁を科すことを決めた。ベラルーシ当局が欧州格安航空会社（LCC）のライアンエアーの旅客機を強制着陸させ、反体制派の乗客を拘束したのを受けた措置。関係者の資産凍結や渡航禁止のほか、ベラルーシの航空会社によるEU上空の通過を禁じる。

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首脳が採択した文書によると、EUはベラルーシの航空管制当局によるライアンエアー機の強制着陸と、ベラルーシ反体制派でインターネットメディア共同創設者のロマン・プロタセビッチ氏の拘束を強く非難した。その上で同氏の即時解放と移動の自由を確保するよう求めた。

制裁措置として、強制着陸や拘束に関わった責任者のEU内の資産凍結やEUへの渡航禁止を科すことを決めた。さらに追加の経済制裁を検討するよう閣僚理事会に指示した。EUの航空会社にはベラルーシ上空を飛行するのをやめるよう求めたほか、ベラルーシの航空会社がEU上空を通過したり、EUの空港を利用したりするのを禁止する。正式な手続きを経て近く発動する。

真相解明に向けて国際民間航空機関（ICAO）にただちに調査に入るよう要請することで一致した。

ギリシャのアテネからリトアニアのビリニュスに向かっていたライアンエアーの旅客機は23日、ベラルーシの航空管制当局の指示で強制着陸させられた。ベラルーシ当局は機内に爆発物が仕掛けられた可能性を理由としたが、欧州各国はベラルーシのルカシェンコ大統領が命令して反体制派の人物を拘束したとみている。

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