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「トランプ許した」批判が一転支持する黒人急増“もしトラ”現実に?予備選連勝の背景

国際

02/25 23:30

トランプ前大統領の返り咲き、いわゆる「もしトラ」は現実となるのでしょうか。 日本時間きょう25日、共和党の候補者争いで5連勝を決めたトランプ氏。 選挙戦を取材すると、トランプ氏を批判していた、「黒人層」が一転して支持に回る実態が見えてきました。 ■「想像以上の大勝」トランプ“候補争い”5連勝 11月の大統領選挙に向けた共和党の候補者選びで、サウスカロライナ州でも勝利したトランプ氏。 (トランプ前大統領)「本当にすばらしい。見込んでいたより少し早かったが、想像以上の大勝だった。すばらしい選挙戦を2度経験しているが、こんな熱気は1度もなかった。共和党がここまで団結しているのを見たことがない」 ライバルのヘイリー氏にとってサウスカロライナ州は知事を務めた地元ですが、20ポイントほどの差をつけられました。しかし選挙戦からの撤退を改めて否定しました。 (ヘイリー元国連大使)「私はこの戦いを諦めません。アメリカ人の大多数がトランプ氏もバイデン氏もどちらも支持していないのですから」 選挙戦を取材すると、トランプ氏の支持層にある変化が起きていました。 (親松聖ニューヨーク支局長)「こちら、明日の投票を前に黒人保守系団体のイベントにトランプ氏が登壇するということで支持者がつめかけています」 (吉祥寺に住むアメリカ人)「はーい、みなさん元気ですか?僕はトランプに投票する。トランプを推している。トランプを信じている。トランプのスニーカーを買おうと思っているんだ」 「私はアメリカ第一主義です。家族、国境、低税率、良い仕事、彼の支持するものを信じています」 トランプ氏は投票日前日、黒人保守系団体のイベントに登場し、こうアピールしていました。 (トランプ前大統領)「今夜はインチキジョー・バイデンにとって最悪の悪夢だろう。何百人もの誇り高き黒人保守派の皆さんとともにここにいられることを興奮している。私と共和党はかつてなく黒人社会のために戦う。私と一緒であれば、あなた方は軽く扱われることはない。私は何でもないことで起訴された。選挙妨害したいからだ。そして2度、3度、4度の起訴を受けた。これが黒人が私を好む理由だと言う。彼ら(黒人)はひどく傷つき差別され私も差別を受けていると言うのだ」 ■“トランプ批判”黒人ラッパーが一転支持なぜ 「weloveTrump」 「BlacksforTrump」のTシャツを着てトランプ氏の起訴に反対する人々。 トランプ氏を支持する黒人は前回の大統領選挙の時は19%ほどでしたが現在は34%に急増しています。 今から8年前、大統領候補だったトランプ氏を痛烈に批判したアフリカ系ラッパーのYG。ところが、去年8月に出演した配信番組で「黒人たちはトランプを許した」と突然、トランプ氏支持を表明しています。いったいなぜ、民主党の岩盤支持層である黒人がトランプ氏を支持し始めているのでしょうか? ■「もしトラ」現実に?一転“トランプ支持”黒人の失望感 (親松聖ニューヨーク支局長)「かつて奴隷貿易の玄関口として栄えたサウスカロライナ州のチャールストンです。こちらの建物では実際に奴隷の取引が行われていたということです。黒人有権者が多いこの州ですが、いまトランプ氏に対する期待の声が高まっています」 ここサウスカロライナは黒人奴隷を労働力とした大規模プランテーションで繁栄してきた街。今も多くの黒人が住んでおり、長年民主党を支持してきましたが… Q.バイデンとトランプどっちがいい? 「トランプだ。彼は全員に公平なんだ。私にも公平に接する。私にたくさんお金を使ってくれる。たくさんのお金をね。バイデンは弱腰だ」 前回の大統領選挙、指名争いで連敗していたバイデン氏はここサウスカロライナで黒人票を集めて初勝利し選挙戦に勢いをつけました。 今回、初戦の舞台にサウスカロライナを選んだバイデン氏。黒人が経営する理髪店を訪れ笑顔で支持を訴えました。しかし別の店では… (親松聖ニューヨーク支局長)「こちらの理髪店は長年民主党を支持してきましたが、バイデン政権の経済政策に失望しきっています」 (クレアランス・ポーリングさん(49))「今年は共和党に投票するかも」 Q.本当に? 「トランプに入れると思う。トランプは政治家ではなく本当に人間的なので変化を起こせると思う」 尊敬する人物はオバマ元大統領だといいますが、今回はトランプ氏に投票すると決めました。 (クレアランス・ポーリングさん(49))「彼ら(バイデン政権)は、これまでになく景気が良くなっていると言っているが、そうは思えない。彼らは黒人コミュニティーのために多くのことをしたと言っている。僕も黒人コミュニティーの一員だがまったくそれを感じない」 バイデン政権になってさらに衰退が進んだという町、ウィンズボロ。 (米黒人女性商工会議所ノコラ・ヘンフィル代表(47))「ここにも空き物件があります。そこには以前、普通のコンビニがありました。でも窓ガラスは紙で覆われていますね」 Q.バイデンが大統領になってからこの町の経済は? 「明らかに悪化しています」 地元の衰退を目の当たりにし、自ら黒人女性の仕事を支援する団体を立ち上げたノコラ・ヘンフィルさん。急激にインフレが進んだことで食料品やガソリン代が高騰し貧困率の高い黒人層に重い負担がのしかかっているといいます。 (ノコラさんの母親アンドレナさん(66))「冷蔵庫には何も入っていません。肉製品は高い。野菜も高い。何もかもが高いんです。健康的な食事が必要なのに、その余裕がない」 食費を切り詰めながら生活せざるを得ない状態が続いています。 (ノコラさんの母親
 アンドレナさん(66))「本当に私たち(アメリカ)は破産していると思っていました。しかし実際は、そのお金を(ウクライナなどの)戦争につぎ込んでいました。だから私は民主党支持者だからと言って(バイデンに)投票することはできないと決めたのです」 前回はバイデン大統領に投票したというノコラさんも… (米黒人女性商工会議所ノコラ・ヘンフィル代表(47))「現時点では、(バイデンには)投票しません。彼を信頼できません。次の4年間で彼が私たちのために何をしてくれるのか、期待は持てません。しかし次の4年間、ドナルド・トランプに率いてもらいたいとも思えません。だからいま私たちは非常に難しい状況に立たされています。黒人票はどちらにも転ぶ可能性があります。この選挙を左右するのは黒人有権者になると思います」 先月、サウスカロライナ州選出のティム・スコット上院議員がトランプ氏への支持を表明しました。スコット氏は共和党では唯一の黒人上院議員です。 (共和党ティム・スコット上院議員)「我々には今すぐ南部国境を閉鎖する大統領が必要だ。ドナルド・トランプが必要だ」 スコット氏を上院議員に指名したのは2012年当時サウスカロライナ州知事だったヘイリー氏です。トランプ氏はスコット氏を副大統領候補としても考えているようです。 (トランプ前大統領)「万が一のときに偉大な大統領になる人物がいなければならない。多くの人がそこにいるジェントルマンのことを噂している。彼はとても優秀な私の代弁者であり続けた。彼は自分自身よりも私のためにより良い仕事をする」 黒人票を取り込んだことで大統領選挙を優位に戦うトランプ氏。サウスカロライナでの勝利をスコット氏と祝いました。 (共和党ティム・スコット上院議員)「大きい声ではっきり答えてください。サウスカロライナはトランプの国ですか?」 (トランプ前大統領)「バイデンはこの国を破壊している。ジョー(バイデン大統領)、お前はクビだ。出ていけ。出ていけジョー、お前はクビだ」 ■トランプ氏へ“黒人支持”拡大は…スタジオ解説+中継 サウスカロライナ州で取材を続けるテレビ朝日梶川幸司ワシントン支局長に話を聞きます。 (小木逸平アナウンサー) Q.トランプ氏は共和党の指名候補に向けて、盤石と言える? (梶川幸司ワシントン支局長) 〇盤石。既にトランプ氏の視線はヘイリー氏ではなく、秋の大統領選挙でバイデン氏をいかに打ち負かすかにシフト 〇重要になってくるのは最後まで勝敗の分からない7つほどの激戦州をどちらが制するか。民主党の牙城とも言える“黒人票”へのアプローチはトランプ氏にとって重要。 黒人の比率高い激戦州で、本来バイデン氏がとるはずだった票をトランプ氏が僅かでも切り崩せば、大統領選を制する公算が大きくなる。 (小木逸平アナウンサー) Q.トランプ氏が前回より有利なのか、バイデン氏が評価を下げているのか? (共同通信社編集委員太田昌克氏) 〇民主党内からも“バイデン氏が大統領選から早く撤退してくれれば…”との声も 〇トランプ氏はスコット氏を副大統領候補としてにおわせ、虎視眈々と黒人票を取り込む (小木逸平アナウンサー) Q.トランプ氏は期待される経済政策を打ち出している?期待感の高まりはなぜ? (梶川幸司ワシントン支局長) 〇具体的な経済政策を打ち出しているわけではない 〇庶民の中にトランプ政権時代は今よりも暮らしが良かったという思いがある 〇株価は「最高値更新」も“低所得者の生活実感”は厳しいまま
 →バイデン政権への不満に直結 〇生活実感の厳しさからバイデン氏に幻滅した一部の人がトランプ氏を支持、あるいは投票に行かないという事になればそれだけでトランプ氏には有利に働く (小木逸平アナウンサー) Q.この情勢をどう見る? (共同通信社編集委員太田昌克氏) 〇株価は上がるが生活が良くならず、自分たちだけが取り残されているというギャップがある 〇いよいよトランプ氏に備える時期が来て、日本政府も準備を 2月25日『サンデーステーション』より (C)
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