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救援が来ない……地元の支援ボランティアから疑問の声 マウイ島森林火災 - BBCニュース

ジョン・サドワース、BBCニュース(米ハワイ州マウイ)

Volunteers load water onto a boat to be transported to West Maui from Kihei

画像提供, Getty Images

大規模な森林火災の被害を受けた米ハワイ州マウイ島西部に残っている人々にとって、ボランティアによる支援活動は外の世界との重要な生命線だ。

エミリー・ジョンストン船長は、海洋保護の慈善団体「太平洋クジラ基金」が保有する「オーシャン・スピリット」号でかじを取っている。

山火事が発生したその日から、ジョンストンさんはボランティアの船員らと共に、何度も日帰りの航海を行っている。電気や通信が断たれたラハイナ町や周辺コミュニティーに、食べ物や水、燃料、衣類などを届けている。

「この島々はハリケーンや津波、山火事など、あらゆる困難に直面しているが、外界から孤立しているので、とても自立している」と、ジョンストンさんは話した。

「だからといって、なぜオアフ島から救援が送られなかったのか、みんな不思議に思っている。真珠湾までは飛行機で20分の距離だ」

「なぜこの島の警察の限られたリソースを放っておくのか、警察への支援はどこにあるのか? なぜヘリコプターではなく船で物資を運んでいるのか?」

船に乗ってから1時間で、マウイ島の海岸沿いに被災地が見えてくる。焼け焦げたヤシの木や草が、それから焼け落ちたラハイナ町の跡が目に入り、大打撃を受けた生活の名残がうかがえる。

船は町から数キロメートルほど北に停泊し、住民らのチームに出迎えられた。

Sergio Martinez, a volunteer on Maui

支援に参加している多くの人が、火災の被害にあっている。セルジオ・マルティネスさん(36)もその1人だ。

「4歳の息子を抱えながら、生き延びるために4時間、海の中にいた」と、マルティネスさんは話した。

「これで終わりだという考えが頭をよぎることもあったが、息子の存在が生き延びさせてくれた」

マルティネスさんも他の人々と同様に、被災当夜に見た光景を消化できずにいる。そして、ジョンストンさんと同じ疑問を持っている。

「助けはどこだ?」、「本当に必要だから待っているのに」と、マルティネスさんは話した。

支援スタッフの1人と被災地域を車で進むと、検問を手伝う制服姿の兵士を初めて見かけた。これが、全国的な支援が到着し始めた印なのかもしれない。

いずれにせよ、当面の間、ボランティアの救援活動が必要になることは間違いない。

「こんなに何日も通信が断たれている中で、私たちは必要な供給を全て連携することができていない」と、太平洋クジラ基金のクリスティー・リグルワース代表は話す。

「口づてでやりとりしているので、とてもゆっくりで体系だっていない。もっときちんと連携するためには通信が必要だ」

リグルワースさんは、緊急物資の要望を聞くため、物資を必要としている人々を知っている人たちに同団体と連絡を取るよう呼びかけている。

「このコミュニティーは家族だ」とリグルワースさんは言う。

「ハワイの文化にはオハナ(家族の意)とアロハのあいさつがある。ラハイナの町はこれらの上に成り立っていた」

米ハワイ州の森林火災の範囲と人工衛星からの映像

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