Search

公明党の山口那津男代表が訪中延期 中国側「適切なタイミングでない」 - 日本経済新聞

公明党は26日、山口那津男代表が28〜30日に予定していた中国訪問を延期すると発表した。中国側から「当面の日中関係の状況に鑑み、適切なタイミングではない」との意向が伝えられたと説明した。中国は東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出に反発していた。

山口氏は習近平(シー・ジンピン)国家主席との会談を打診していた。岸田文雄首相から習氏への親書を携え、日中首脳会談の開催に向けて地ならしをする想定だった。訪中延期は今秋に模索している首脳会談の実現に影響を与える可能性がある。

中国は処理水に関し放出計画の撤回を要求してきた。24日に東電が放出を始めると日本産の水産物の輸入を全面的に停止した。

東大の川島真教授は「中国は台湾に関する問題を含めた日本のこれまでの行動に何か『制裁』を加えるタイミングを狙っていたのだろう。原発の処理水問題がその材料になった」と話した。

早大の青山瑠妙教授は中国が国内世論を意識したとみる。「このタイミングで山口氏の訪中を受け入れて首脳が会談すれば、譲歩したと受け止められかねない」と指摘した。

10月に日中平和友好条約の発効から45年を迎えるのを踏まえ「当面は強硬な態度を続けるかもしれないが、改善の糸口を探る動きが出てくる可能性はある」とも語った。

一方、北京の在中国日本大使館はSNSで、放出と無関係な日本国内の個人や団体に海洋放出を抗議する電話が中国から相次いでいることを明らかにした。同大使館で26日に開催予定だった日本人ピアニストによるコンサートも延期した。参加者らの安全確保を懸念したためで、新たな開催時期は未定という。

中国東部の山東省青島市の日本総領事館によると、同市にある日本人学校で24日、中国人が石を投げ込む事件が発生した。既に公安当局に拘束され、学校の施設や生徒、教師らに被害はなかったという。学校は保護者に登下校時などの安全に注意するよう伝えた。

香港メディアなどによると中国ではSNSで処理水に関する「心配する必要はない」との投稿が削除された。中国の専門家を名乗るアカウントで投稿されたものだった。

中国では2012年、日本が沖縄県の尖閣諸島を国有化したことに抗議する反日デモが発生した。一部が暴徒化し、日系企業の建物や車両などが放火されたり、破壊されたりした。

【関連記事】

ニュースレター登録

Adblock test (Why?)



Bagikan Berita Ini

0 Response to "公明党の山口那津男代表が訪中延期 中国側「適切なタイミングでない」 - 日本経済新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.