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匿名で出産希望の女性保護、「内密出産」の可能性も 熊本・慈恵病院 - 朝日新聞デジタル

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堀越理菜 山田佳奈

 親が育てられない子どもを匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を運営する慈恵病院(熊本市)の蓮田健院長は29日、記者会見を開き、匿名での出産を希望する臨月の女性を病院で保護していると発表した。初めての「内密出産」となる可能性があり、蓮田院長は子どもが不利益を受けないための必要な対応を急ぐよう行政に求めた。

 慈恵病院は、予期せぬ妊娠をした女性が病院担当者にのみ身元を明かして事実上匿名で出産し、子どもは一定の年齢になった後に希望すれば出自を知ることができる「内密出産」の受け入れを2019年12月に表明している。

 蓮田院長によると、今回の女性はメールで相談後、県外から訪れ、今月中旬に保護した。「誰にも知られず出産したい」と訴えている。病院はこれまでの2週間、身元を明かしての出産に向けて説明を続けているが、今のところ女性は同意していないといい、初の内密出産や、生まれる子どもにも情報を開示しない「匿名出産」となる可能性もあるという。

 内密出産や匿名出産の場合、病院は実母の名前を記さずに出生届を提出することになる。ただ、国内では法整備がされておらず、こうした出生届が受理されず、子どもの戸籍が作られないおそれもあると蓮田院長は指摘する。

 病院はこれまでも、内密出産への対応について行政に指導や支援を求めてきた。今回も女性の出産が迫っているとして28日に大西一史熊本市長に書面で市の対応方針を質問した。ほかにも同様の相談が2件寄せられているといい、蓮田院長は会見で「早くに受け皿作りをしないといけない危機感がある。現行法の中で赤ちゃんの不利益を最小限にとどめるケアをしていかないといけない」と訴えた。

 内密出産をめぐっては、熊本…

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