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米債務上限引き上げ法案 上院で可決 米国債の債務不履行回避へ - nhk.or.jp

アメリカでは、財政規律を守るため政府が国債などを発行して、借金できる上限が決められています。

その上限を引き上げるには議会の承認が必要となります。

ことし1月、政府の借金が増えてその上限に達しました。

イエレン財務長官は臨時の対応として公務員や障害者の年金基金の中で直ちには必要のない資金を使ってやりくりする特別措置を始めたと発表しました。

イエレン長官はこの特別措置で確保できる資金が早ければ今月1日に底をつく可能性があると指摘。

議会に対して繰り返し上限の引き上げを求めてきました。

上限が引き上げられなければ信頼性が高く、安全な資産として世界中で取り引きされているアメリカ国債が史上初めて債務不履行=デフォルトに陥る可能性があります。

バイデン大統領は先月9日、16日と続けて野党・共和党のマッカーシー下院議長など議会の指導部と会談し、上限の引き上げに向けて協力を要請しましたが協議はまとまりませんでした。

バイデン大統領はG7広島サミット後に予定していたオーストラリアなどへの外国訪問をキャンセルし、帰国を早めて対応にあたることになりました。

バイデン大統領が日本を訪問している間も担当者レベルでの交渉は続けられ、マッカーシー下院議長は18日、「何も合意はしていないが、合意できるかもしれない。道筋は見えてきた」と述べて、話し合いが前向きに進んでいることを示唆しました。

しかし、19日になって事態は一転します。

交渉を担当する共和党の議員が「交渉が生産的ではない」と述べて協議が一時、中断されました。

これについてバイデン大統領はG7広島サミットの閉幕後、記者会見し、野党・共和党の提案は「率直に言って受け入れがたい」と述べ、意見の食い違いが依然として大きいことを明らかにしました。

バイデン大統領はワシントンに戻る機内でマッカーシー下院議長と電話で協議を行い、22日午後には直接ホワイトハウスで会談しましたが合意には至りませんでした。

その後も続いた担当者レベルの交渉でも妥協点は見いだせず債務不履行に陥るおそれがある期限が迫る中、金融市場では警戒感が高まります。

イエレン財務長官は26日、マッカーシー下院議長をはじめ議会指導部に宛てた書簡で、議会が債務上限の引き上げなどに応じなければ、今月5日に債務の不履行に陥るおそれがあるという最新の見通しを示しました。

これまでは早ければ来月1日が期限だとしてきており、日程上、わずかな余裕が生まれましたがイエレン長官は、過去のケースを踏まえると、期限ギリギリまで交渉が続けばアメリカの信用などに深刻な打撃を与えると警告しました。

アメリカでは27日から3連休に入る中、バイデン大統領はマッカーシー下院議長と電話で協議を行い、原則、合意したとの声明を発表しました。

アメリカ国債が債務不履行=デフォルトに陥るおそれがある期限が9日後に迫るなかでの妥結となりました。

28日には最終合意し、この内容をもとに法案が作成され31日には議会下院で賛成314、反対117の超党派の議員の賛成多数で可決されました。

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