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中学校教諭36歳を殺人疑いで逮捕 盗み目的で住宅侵入か - nhk.or.jp

ことし2月、東京 江戸川区の住宅で住人の60代の男性を刃物で切りつけるなどして殺害したとして、近くの中学校に勤める36歳の教諭が殺人の疑いで逮捕されました。
警視庁は、盗みの目的で住宅に侵入し男性と鉢合わせた可能性もあるとみて捜査しています。
調べに対し、容疑を否認しているということです。

逮捕されたのは、江戸川区立の中学校教諭、尾本幸祐容疑者(36)です。

警視庁によりますと、ことし2月、江戸川区一之江の住宅で住人の山岸正文さん(63)の顔や首などを刃物で切りつけるなどして殺害したとして、殺人の疑いが持たれています。

玄関で山岸さんが血を流して倒れているのを通りかかった人が発見し、警視庁は何者かに殺害されたとみて捜査していましたが、防犯カメラの映像の分析などから尾本容疑者が関与した疑いのあることが分かったということです。

捜査関係者によりますと、周辺の防犯カメラには黒い服を着た不審な人物が写っていたということです。

調べに対し、「事件には関わっていません」と供述し、容疑を否認しているということです。

山岸さんは、外出先からの帰宅直後に殺害されたとみられていて、警視庁は尾本容疑者が盗みの目的で住宅に侵入し、帰宅した山岸さんと鉢合わせた可能性もあるとみて、詳しいいきさつを捜査しています。

防犯カメラには 事件前の容疑者か

現場の住宅から1キロ余り離れた場所に設置された防犯カメラには、事件当日の午後5時半ごろ、住宅の方向に向かって歩く容疑者とみられる人物が映っていました。

この人物は、上下とも黒っぽい色の服を着て、顔を隠すようにフードをかぶり、マスクをして手袋をはめているように見えます。

防犯カメラを避けるように、うつむきながら現場の住宅がある東方向に向かって、画面の左側から右側に歩く姿が確認できます。

映像が撮影されたおよそ1時間後、現場の住宅で男性が血を流して倒れていると、通りかかった人から警視庁に通報があったということです。

中学校に娘が通う女性「生徒から人気のある先生だった」

尾本容疑者が勤務する中学校に娘が通っているという50代の女性は「教諭が逮捕されたと聞いてとても驚いた。娘からは『生徒から人気のある先生だった』と聞いている。娘はおととい尾本教諭の姿を見たようだが、『ふだんと変わらない様子だった』と話していた。あした保護者会が開かれるので、きちんとした説明をしてもらいたい」と話していました。

被害者の知人「もの静かで母親思いの優しい人」

親交のあった知人によりますと、亡くなった山岸さんは地元の出身で、長年、自宅で両親と暮らしながら、IT関係の仕事についていたということです。

数年前に父親が亡くなったあと、高齢の母親と2人暮らしとなり、会社に通いながら、1人で家事をしていたということで、知人や近所の人たちは「もの静かで、母親思いの優しい人だった」と話していました。

近所の住民「トラブルなど聞いたことがない」

近くに住む60代の女性は「男性は高齢の母親と2人暮らしの穏やかでもの静かな人で、手押し車を押しながらゆっくり歩く母親に付き添い、買い物に出かける様子を見て『優しい息子さんだな』と思っていました。静かに暮らしていた家庭で、トラブルなど聞いたことがありません」と話していました。

また、別の男性は、事件当日の様子について「午後5時すぎに帰宅した際は、この辺りはいつもと変わりない様子でした。その後、6時半ごろに救急車やパトカーがたくさん集まってきて、亡くなった男性が心臓マッサージをされながら救急車に乗せられて運ばれる様子が見えました」と話していました。

被害者を知る男性は「仕事をしながら高齢の母親の面倒を1人で見ていて、『朝は5時に起きて、掃除や食事の準備などを済ませてから通勤している』と話していました。真面目で実直な人で、顔を合わせたときは、いつも笑顔で話をしてくれました。最後に会ったときも元気な様子だったので、亡くなったと聞いても、いまだに実感がわきません」と話していました。

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