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ロシア、軍事パレード中止で損耗隠蔽か 9日に対独戦勝記念日 - 産経ニュース

9日に予定される戦勝記念日の軍事パレードのリハーサルに参加した装甲車=7日、モスクワ中心部(タス=共同)
9日に予定される戦勝記念日の軍事パレードのリハーサルに参加した装甲車=7日、モスクワ中心部(タス=共同)

ロシアは9日、第二次大戦の対ドイツ戦勝記念日を迎える。ウクライナ侵略を続ける中、首都モスクワなど各地で行われる恒例の軍事パレードは今年、少なくとも20都市以上で中止が決定されたと伝えられる。3日に起きたクレムリン(露大統領府)への無人機攻撃などを踏まえた安全対策が理由とされる一方、侵略による人員や兵器の損耗を隠すためだとの見方も出ている。

プーチン大統領は当日、モスクワで行われる式典で演説する予定。軍事パレードとともに国民の愛国心を鼓舞し、団結を内外に誇示する機会としたい思惑だ。

ショイグ国防相が3月に説明したところでは、モスクワ中心部の「赤の広場」での軍事パレードには軍人1万人超と戦車など125の地上兵器が参加する予定だ。将兵1万2千人と190の兵器が参加したウクライナ侵略前の2021年より小規模だが、昨年とはほぼ同じ規模となる。

ただ、例年は事前にパレードに加わる兵器が発表されるが、今年は7日時点でも明らかにされていない。航空部隊の参加の有無も公表されていない。

軍事パレードについてショイグ氏は3月時点で、22年と同数の「28都市」で実施すると表明していた。しかし露独立系メディア「ビョルストカ」は今月3日、4月下旬~5月上旬に少なくとも21都市でパレードの中止が決定されたと伝えた。ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島や同国国境に近い都市だけではなく、国境から数千キロ離れた複数の都市も含まれるという。

米シンクタンク「戦争研究所」は4日、各地での軍事パレード中止について、「安全対策」を名目にウクライナ侵略による露軍戦力の損耗を覆い隠そうとしている可能性が高いと指摘。自作自演説が指摘されるクレムリンへの無人機攻撃も、パレード中止を正当化する口実と分析する。

今年は、第二次大戦に従軍した親族の遺影を掲げて各地の市民が行進する政権側主導の行事「不滅の連隊」の開催も見送られた。

戦争研究所は行進の中止に関して「ウクライナ侵略での戦死者の遺影を掲げて多数の市民が行進し、ロシア社会に反戦機運が高まる事態を政権が危惧していることの表れだろう」と分析。英国防省も6日、ウクライナ侵略への抗議の場となることを警戒して「不滅の連隊」を中止した可能性があると指摘した。

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